肌が乾燥し荒れやすくならないために

角質層のセラミドの減少を防ぎ、角質層のバリア機能を維持することが必要です。
肌荒れや乾燥によって角質層が乱れると、バリア機能が失われる。そのため、角層脂質、セラミドセラミド誘導体を化粧品に配合することで、角層のバリア機能が回復し、皮膚の状態が改善される。セラミド含有組成物の例としては、アンチエイジング組成物、例えば、ヒアルロン酸系組成物、細胞賦活組成物、水分付与組成物などが挙げられる。炭素原子数12?20のセラミドは、皮膚のバリア機能を向上させるのに有効であることが知られている。
近年、肌のなめらかさの促進、肌の弾力性や保湿性の向上、美白の改善などを目的として、数多くの化粧品や医薬品が開発されている。本明細書では、便宜上、「栄養補給用化粧品」を「保湿用化粧品」とも称する。一般に、保湿化粧料は、尿素グリセリン、PEG(ポリエチレングリコール)、プロピレングリコール等の保湿剤を含有する。
保湿化粧品には、様々な種類が知られている。例えば、ヒアルロン酸ヒアルロン酸誘導体などの有効成分を含有し、皮膚の保湿を目的として顔、体、爪などに塗布する「保湿化粧料」、ビタミンE、レチノール、ビオチンなどの成分を含有する「ビタミン含有保湿化粧料」などがある。
ヒアルロン酸は、皮膚の保湿に優れていることが知られており、様々な保湿機能を発揮するほか、失われた角質層のバリア機能を回復させる効果もあります。また、ヒアルロン酸(以下、HAという)には、肌を柔らかくし、肌荒れを防ぐという機能もある。HAが皮膚の保湿に作用する作用機序はまだわかっていないが、HAが皮膚の保湿に寄与していることは示唆されている。
HAは、D-グルクロン酸とN-アセチル-D-グルコサミンからなる多糖類である。HAの分子量は50,000から1,000,000まで様々である。酸溶性ヒアルロン酸と不溶性ヒアルロン酸に分類される。酸溶性ヒアルロン酸は分子量が5万?15万である。膝関節などの関節液や目の滑液に存在する。